・普段よく使う野菜も料理しだいで動物では有毒に・・・

愛犬のご飯を手作りされている方もたくさんおられます。

その中でも材料として使われることが多い『アブラナ科』の植物についてのお話を少し・・・


アブラナ科の植物には『シニグリン』という配糖体が含まれているものが多くあります。シニグリンはすりおろすなどして酸素と触れると、同じ植物内に含まれるミロシナーゼの作用でグルコースと硫酸水素カリウムが遊離し、『アリルイソチオシアネート』を生じます。これはダイコンや菜の花(カラシナ、セイヨウカラシナ)、ワサビやカラシの辛味成分になります。

『アリルイソチオシアネート』は、適量摂取では抗ガン作用や抗菌作用を発揮したいへん有用ですが、大量に摂取すると下痢や激しい腹痛、腎炎による血尿、起立不能、呼吸困難などの症状を示し、1996年の兵庫県での牛の中毒例では呼吸弱、食欲廃絶、体温低下、眼球振盪、排尿停止、便硬固、外陰部チアノーゼ、起立不能などの症状を示した症例もあります。

『アリルイソチオシアネート』はすりおろすことによって生じるので、元々含まれる『シニグリン』や『ミロシナーゼ』では無害ですが、この成分はカラシやワサビのほか、愛犬の手作りご飯の材料に使われやすい、ダイコンやカブ、キャベツやメキャベツ、ブロッコリーなどにも含まれています。


小さく切って利用する程度では、ほとんど『アリルイソチオシアネート』は発生しませんが、すりおろすと発生するので、特に体の小さなワンちゃんでは、すりおろしたり、キッチンカッターなどで細かく刻んだりするのは、避けるほうが賢明でしょう。


そんなアブラナ科の植物ですが、大根葉ではミネラルなどの栄養が豊富ですし、菜の花ではミネラルが豊富ながらホウレンソウに比べ『蓚酸カルシウム』が20分の1とたいへん有難い植物ですので、辛い部分を除いて上手に使うとたいへん有用です。