再度公園から紅葉の茶屋、布引の滝あたりは、おまえとお出かけするようになってから行き始めた場所だけど、私はとても気に入ってたんだ。だから、何度もこの辺に来たんだ。

以前、親戚の子どもたちといっしょにきたときは、季節がまだまだ暑かった時期でもあって、展望台までで引き返したけど、この日は初めて、その上のダムや貯水池のほうまで行ったんだったね。

そのまだ奥の紅葉の茶屋まで行って、おまえらを連れて休憩できるかどうか聞いてみようとしたら、中にワンがいて、その子も偶然「クロちゃん」っていうおなまえだったね。

この辺は夏になると、ホタルが飛ぶんだそうな・・・。
おまえたちを連れて、一度そのホタルを見に来たかったよ。

くろ、おまえはホタルなどになって天高く飛んで、おまえの命を理不尽に奪った腐った神仏どもなんぞのいる、あの世とやらのつまらない場所には行かなくていいからね。

おまえはいつまでも私のそばにいてくれ。
おまえにとっては、私のそばがいちばん楽しい場所なはずなのだから。
仁徳天皇陵・大仙公園(堺市)・・・
布引の滝・展望台・五本松ダム・紅葉の茶屋(神戸市)・・・
あのとき、私は心の底から笑っていたし、おまえといるすべての時間が楽しかった。
でも今は、あの日のあの想い出は私の心に美しく映し出すことはできるけど、あの日々の写真を見て、笑うことも、もう楽しむことも、ぜんぜんできなくなってしまったんだ。だって、たった一年半前の出来事じゃないか。。。懐かしいと想うには、想い出が鮮やか過ぎるんだよ。


おまえがいなくなってからは、何かを楽しむことも、何かに喜ぶことも本心から笑うことももうなくなったよ。
今の私には、ぜんぜん必要のない感情だから。。。

ただ・・・その感情は、おまえが私から奪ったんじゃない。神仏どもが私からおまえを無理やり奪うとともに、奴らが行き掛けの駄賃とばかりに卑劣に、醜悪に、意地汚く、私のその感情さえも奪い去って行ったのだ。だから、おまえが悪気を感じることは絶対にしないでおくれ・・・ね。
奈良公園は、人ももちろんたくさんいたけど、表通りから外れて、一歩、園地のほうへ入るとぜんぜん人がいなくって、おまえたちも自由に過ごすことができて。
奈良公園(奈良市)・・・
病院に行くときの自転車のかごに乗ってても、お出掛けで遠くに散歩行ったときも、近所の散歩でいっしょに歩くときも、散歩が終わってバイバイするときも、おまえはずっとずっと・・・おねえさんのこと、気にして見ていましたね。

おやつをくれる人ではなく、おまえは、本心からおまえに優しくしてくれる人、自分を大事に想ってくれている人だけを慕って、そしてまたおまえもその人を愛していましたね。・・・そんなおまえだから、私は大好きなんだよ。
お友だちのおねえさんのこと、本当に・・・大好きだったものね。
仁徳天皇陵を始めてぐるっと回って、こんなに大きかったのかと私も初めて知ったよ。でも、その周囲の道はふつうの道路で私は残念に思ったりしていました。

だけどおまえは、お友だちのおねえさんを追っかけて、ふだん私とのこの三人での散歩だったら決してしないのに、リードを引っ張って、追いつこうとしたり・・・。

連れて行っていたそのときは、ごくふつうにくろとのこにいろんな景色、いろんな自然、いろんな四季を見せてやりたいと思ったことから、いろいろ連れて出るようになりました。

でも、今振り返ってみると、これだけの短期間にいろいろ連れて行っていた私は、なにかに挑んでいたのかもしれません。
彼女を見捨てた神仏に対し、「こいつを守ってやれるのは自分だけ!!」と。
私は彼女をこれほどに愛し、これほどに大事に想い、これほどに彼女のそばにいる・・・
だから、もし「やれるんだったらやってみろ!!」とわざと見せつけるために連れて出ていた部分が強くあったのかもしれません。
→2012年最後のお出掛け
大仏殿の中には入らなかったけど、それでも、園地で自由に遊んでみたり、池の鯉をじーっと眺めてみたり、鹿を見たり、おやつを食べたりして、楽しい一日になったのかな。

のこの腹巻きに鹿せんべいを挟んでやったら、鹿がいつまでも追いかけてきて、のこが不思議そうな顔をして後ろを振り返りながら歩いていたのを、おまえは覚えていますか。