写真 名称(別名) 科名
有毒部位
成分
症状
備考
ツクバネソウ ユリ科
全草、特に果実、地下茎
パリディン
悪心、嘔吐、下痢、胃腸障害、頭痛、重症では瞳孔縮小、呼吸困難
北海道、本州、四国、九州に分布し、山地の林内や林縁に自生する。
ツクバネソウに含まれる配糖体により、胃腸障害、頭痛を起こし、多量に摂取すると縮瞳や呼吸困難が見られる。
ツゲ(ホンツゲ)、ヒメツゲ、オキナワツゲ ツゲ科
枝、葉、樹皮
ブキシン
眩暈、嘔吐、痙攣、麻痺
関東〜九州に分布し、庭木や街路樹としてよく用いられ、また印材、版木、チェスや将棋の将棋の駒、櫛などに利用される。
ツタ ブドウ科
サポニンなど
【接触】皮膚炎、結膜炎
【誤食】嘔吐、下痢、消化器官刺激、溶血作用、蕁麻疹、多型浸出性紅斑、胃腸炎
ツタの種類にもよるが、接触により皮膚炎を起こしたり、摂食により、サポニンなどの影響で胃腸障害を起こすことがある。
ツタウルシ ウルシ科
全草、特に汁液
ウオシオール、ラッコール
激しい皮膚炎(重度のかぶれ)
成分のウルシオールが、ウルシと同様のかぶれを作る。
ウルシ科の中でも毒性が強いので特に注意が必要。
ツツジ
アザレア(セイヨウツツジ、オランダツツジ)、カルミア(アメリカシャクナゲ、ハナガサシャクナゲ)、レンゲツツジ、キレンゲツツジ、ホツツジ、クロフネツツジ、ヤマツツジなど
ツツジ科
全草、根、花、花粉、蜜
グラヤノトキシン、ロドヤポニン、アンドロメドキシン、スパラソール、ジテルペンなど
麻痺、嘔吐、泡沫性流涎、下痢、血圧低下、痙攣、視力障害、呼吸停止
【軽度】沈衰、四肢開張、蹌踉(足もとがしっかりせずよろめく)、知覚過敏
【重度】四肢麻痺、起立不能、間欠性の激しい腹痛、腹部膨満、呼吸促迫、脈の細弱不整、昏睡、神経麻痺、全身麻痺、死亡
特にアザレア、カルミアレンゲツツジなどで毒性が強い。
蜜も含む植物体全体に、グラヤノトキシンとロドヤポニンを含み有毒。非常に強い毒で、葉一枚でも場合によっては重篤な症状になることもある。
花の蜜は最初甘いがしばらくするとムカつきがし始め、気分が悪くなる。
鉢植えで売られており、特にペットなどの誤食に注意。

なお、同じツツジ科の「ハナヒリノキ」「ホツツジ」については、イワナンテン属、ホツツジ属にそれぞれ属し、また花の形が大きく違うため別途記載。
ツリフネソウ、ホウセンカ、インパチェンス、キツリフネ、ハガクレツリフネなど
ツリフネソウ科
全草
ヘリナル酸、インパティニド
胃腸炎、嘔吐
ツリフネソウは山野や渓流沿に自生し、紅紫の花をつける。
ツルウメモドキ ニシキギ科
(資料なし)
(資料なし)
(資料なし)
資料がないので確実ではないが、ニシキギ科の植物なので『ニシキギ』同様の成分、また症状とみられる。
ツルシキミ ミカン科
果実
ジクタミン
痙攣
ミヤマシキミが北海道、本州の日本海側の多雪地帯に適応した品種。冬でも小鳥が実を食べない。
日本では、おもに北海道、本州の東北地方および中部地方以西の日本海側に分布し、多雪地の林床に自生するほか、本州の関東地方以西、四国、九州の太平洋側では、山地の上部の冷温帯にも自生する。
ツルドクダミ タデ科
全草、塊根
アントラキノン誘導体、アンスラキノイド
重度の下痢、肝障害
ツルドクダミは、高さ10mまで成長する中国原産のタデ科のツル性多年草。
塊根(何首烏・カシュウ)は薬用に用いられている。しかし、俗に「老化を防ぐ」「筋肉や腱、骨を強化する」「めまいや耳鳴りを改善する」といわれているが、ヒトにおける有効性については、信頼できるデータはない。
なお、ドクダミと付くが、ドクダミはドクダミ科ドクダミ属であり、本種はまったく近縁関係にない。
ツルニチニチソウ(ペリウィンクル) キョウチクトウ科
オレアンドリン、アディネリン、ギトケシゲン、ジゴトキシゲン
幻覚、麻痺
地中海沿岸原産で観賞用に栽培される。花の形がニチニチソウに似ているが、色は青紫色。
ビンカアルカロイドとは異なるアルカロイドを含む。
なお、同じキョウチクトウ科でニチニチソウがあるが、ニチニチソウはニチニチソウ属、本種はツルニチニチソウ属に属するため別途記載。
ツワブキ フキ科
全草
ピロリジジンアルカロイド
肝臓障害、発ガン性
本州の福島県・石川県以西から琉球諸島(大東諸島を除く)に自生。
フキは、キク科フキ属に属するのに対し、本種は生物学的にフキとは違いが大きく別種のツワブキ科に属す。
民間薬として、茎と葉を打撲や火傷に用いる。フキと同じように茎を食用とすることもあり、フキを原料にした煮物と同様に「キャラブキ」と呼ばれることもある。
フキ同様、灰汁抜きなどの調理が必要で生食は厳禁。
写真 名称(別名) 科名
有毒部位
成分
症状
備考
ダイオウ タデ科
根茎
クリソファネイン、センサノイド
下痢
野生はない、生薬として栽培されている。
ダイズ マメ科
全草、種子(マメ)
サポニン
消化器官刺激、溶血作用、蕁麻疹、多型浸出性紅斑
農作物として世界中で広く栽培され、日本には縄文時代に存在したと思われる大豆の出土例がある。
ダイズまたは枝豆などに含まれるサポニンは水溶性(もしくは脂溶性)であるため、マメ部分は水煮など加工すれば問題はないが、家庭では、煮汁にはサポニンが溶けだしているのでその注意は必要。
豆腐や納豆などの加工は毒性物質を取り除く意味もある。
タガラシ キンポウゲ科
全草
ラヌンクリン、アネモニン
【接触】皮膚炎、水泡、かぶれ
【誤食】口腔喉の灼熱感や炎症、胃腸炎
日本各地の水田や湿地などに自生している。
食用のセリやパセリと誤食。
タケニグサ ケシ科
全草、乳液
プロトアネモニン、プロトピン、ボッコニン、α-アロクリプトピン、サンギナリン、ヘレリトリン
【接触】皮膚炎
【誤食】嘔吐、下痢、体温低下、酒酔い状態、瞳孔縮小、呼吸麻痺、脳麻痺、心臓麻痺、
死亡
日当りのよい山野に自生。大きな掌状の葉をもち、白い花をつける。
折ると毒々しいオレンジ色の乳汁を出す。この乳液にはアルカロイドが数種含まれていて、中でもプロトピンが中毒を起こす原因となる。モルヒネなどと同系統の作用なので、多量に摂取すると呼吸麻痺から死亡してしまう場合もある。見た目どおり有毒成分を含んでいるので要注意。

全草に強い毒を含み、食べると嘔吐、麻痺をおこす。
タヌキマメ属 マメ科
全草
セネシオニン、セネシンなど
肝機能障害、腎機能障害、発ガン性
少量で直ちに急性中毒を起こすことはないが、常習することで症状が現れる。
東北南部以西から沖縄に分布し、湿地の比較的日当たりの良い所に自生する。
タバコ ナス科
全草
ニコチン、その他アルカロイド
興奮、流涎、嘔吐、下痢、筋肉の痙攣、麻痺、呼吸障害、死亡
飼い主の不注意による誤食が多い。
約5kgの犬の場合で、3,4本が致死量になる。そのまま食べた場合では、胃酸の影響でニコチンの溶出が遅れるが、水に溶けた状態で飲んでしまうといっそう危険で、非常に早く吸収され、最大限にニコチン中毒が起こる。
タマサンゴ(リュウノタマ、フユサンゴ) ナス科
全草、特に果実
ソラニン
嘔気、嘔吐、下痢、腹痛、胃炎、頭痛、食欲減退、溶血作用
【多食】昏睡、死亡
ブラジル原産の常緑低木。ミニトマトそっくりのかわいらしい小さな果実をつけるので、花よりも果実を鑑賞するために栽培される。
タマスダレ ヒガンバナ科
全草、鱗茎
リコリン
嘔気、嘔吐、痙攣
【多食】死亡
鱗茎のある多年生の球根植物。
葉をニラなどと、土中の鱗茎をノビルとの誤食が多いので要注意。
ダリア キク科
全草、塊根
イヌリン、クスリン
嘔吐、皮膚炎
色彩や種類が豊富。
ダンゴギク(ヘレニウム) キク科
全草
セスキテルペン
皮膚炎
成分のセスキテルペンに触れる事により、皮膚炎を起こすので、切り口などから出てくる茎液には特に触れない方が良い。

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写真 名称(別名) 科名
有毒部位
成分
症状
備考
チカラシバ、アカチカラシバ、アオチカラシバ、シマチカラシバ、エダウチチカラシバ、ナピアグラス イネ科
花茎の小穂
(資料なし)
【小穂が眼に入.ることによる】結膜炎、流涙、眼瞼の腫脹、角膜白濁など
道端によく見かける雑草のひとつで、ブラシのような穂が特徴的で、日本国内では北海道南西部以南のほとんど全土で見られる。
誤食をしてもまったく問題はないが、目に入ると症状を示すので注意。
チシオイチゲ(サンギナリア・カナデンシス) ケシ科
全草、根
サンギナリン、チェレリスリン、プロトピン
嘔吐、下痢、失神、浮腫
北アメリカ東部原産の一属一種の多年草。
地下茎に傷をつけると赤い汁液が出るので「ブラッドルート(血の根)」と呼ばれている。
チャノキ ツバキ科
全草、種子
サポニン、タンニン(カテキンなど)、カフェインなど
消化器官刺激、溶血作用、蕁麻疹、多型浸出性紅斑
いわゆるお茶。
中国や日本で栽培されている1m前後の常緑性低木。インド、スリランカなどで栽培されている8〜15mにも達する高木(アッサムチャ)という変種がある。日本産のものと中国産のものは植物学上同一種として扱われているが、花卉の形状などに明らかな違いが認められる。
日本では、栽培される以外に、山林で見かけることも多い。古くから栽培されているため、逸出している例が多く、山里の人家周辺では、自然林にも多少は入り込んでいる例がある。また、人家が見られないのにチャノキがあった場合、かつてそこに集落があった可能性がある。
日本茶も含め、ウーロン茶や紅茶などは、サポニンを含めタンニンやカフェインなども含有しているので、基本的にイヌやネコには与えないほうがよい。
チューリップ ユリ科
全草
ツリピン、ツリパリン
アレルギー、嘔吐、皮膚炎、心臓毒
球根には、アレルギー物質のツリパリンを含むので、かぶれることがある。また、心臓毒も含まれているので、誤食に十分な注意が必要。
チョウジソウ(アムソニア) キョウチクトウ科
全草
ベータヨヒンピン、タベルソ、テトラヒドロアムソトニン、ビンカミン、エリプティシン、アリチリン、ハントラブリン、テトラヒドロセカミン
麻痺、血圧降下、血管収縮
川岸や草地などの湿地帯、池の端といった水気の多い所を好む。
全草にアルカロイドを含み、誤食すると瞳孔が開き血圧の低下、麻痺などを起こす。強壮薬にもなるが家庭での薬用は危険。
チョウセンアサガオ、アメリカチョウセンアサガオ、シロバナヨウシュチョウセンアサガオ ナス科
全草、特に種子、葉、汁液
スコポラミン、アトロピン、ヒヨスチアミン、スコポレチン
汁液が目に入ると失明の恐れ
嘔吐、幻聴、幻覚、頭痛、眩暈、興奮、痙攣、頻脈、瞳孔散大、唾液分泌や胃運動の低下、口の渇き、知覚障害、錯乱、炎症、意識混濁、昏睡、運動失調、呼吸麻痺、呼吸困難、呼吸停止
株全体にアルカロイドを含んでおり、花瓶の水を飲んだだけでも中毒が起こるほど、非常に毒性が強い。
あちこちで栽培されていたり野生化していたりするが、樹液が皮膚に付いただけでも炎症を起こすので十分な注意が必要。
なお、「キダチチョウセンアサガオ」は、その毒性や症状は似ているものの、本種とは別の『キダチチョウセンアサガオ属』に属するため、別途記載。

有毒植物 た行

写真 名称(別名) 科名
有毒部位
成分
症状
備考
トウアズキ マメ科
種皮、種子
トキシアルブミン、アブリン
血管毒、死亡
日本では石垣島と西表島に自生しており、かつては矢毒にも利用された。
アブリンは致死量=0.02mg/体重1kgの猛毒である。
トウガラシ ナス科
汁液、果実、種子
カプサイシン、アデニン、ベタイン、コリン、ジヒドロカプサイシン、ホモカプサイシン、クリプトキサンチン、ルテイン、クリプトカプシン
皮膚炎
果実は香辛料として有名であるが、薬用として使われることがある。エキスにして温湿布剤に配合したり、エキスにして筋肉痛、凍傷、養毛に使われる。また、防虫効果、殺菌効果がある事が古くから知られており、書物の保存、ひな人形、五月人形などの物品保存などにも使用されてきた。また米の保存など一部食品保存にも用いられている。
トウゴマ(ヒマ) トウダイグサ科
全草、特に種子
リシニン、リシン、ヘムアグルチニン
嘔吐、激しい腹痛、下痢、興奮、チアノーゼ、血圧降下、瞳孔散大、体温低下、神経障害、肺水腫、消化器管壊死・出血、死亡
学名のRicinusはラテン語でダニを意味しており、その名のとおり果実は模様と出っ張りのためダニに似ている。トウゴマは栽培品種が多くあり、その植生や形態は個体によって大きく変化し、あるものは多年生で小さな木になるが、あるものは非常に小さく一年生である。葉の形や色も多様であり、育種家によって分類され観葉植物用に栽培されている。
種子は脂肪油を多く含んでおり、搾って精製したものが下剤としても使われる『ヒマシ油』である。その搾りカスからは致死量=7mg/体重1kgの猛毒であるリシンというタンパク質が抽出される。
リシンは、戦時中に毒ガス兵器として使われたこともある物質で、経口・非経口で作用、体でタンパク質を合成できなくする。つまり、生きていけなくなるということである。致死量を吸い込む、あるいは摂取することで中毒症状が現れ、呼吸困難・発熱・咳や吐き気から始まり、肺がやられ、酸欠状態になり死亡する恐ろしい中毒。
トウダイグサ属
トウダイグサ、ナツトウダイ、タカトウダイ、ノウルシ、イワタイゲキ、ニシキソウ、コニシキソウ、オオニシキソウ、スナジタイゲキ、ポインセチア(ショウジョウボク)、ハツユキソウ 、ショウジョウソウ、ハナキリンなど
トウダイグサ科
全草、乳液
ユーフォルビン、タンニンなど
【接触】皮膚炎、かぶれ、水泡、鼻炎、粘膜の炎症
【誤食】嘔吐、腹痛、下痢、胃腸炎、胃痙攣、血圧上昇、眩暈、痙攣、神経麻痺
世界の熱帯から温帯に広く分布し、約2000種の草本または低木からなる巨大な属で、日本には約20種があるが、どれも草本で、直立して飾りの包葉の付いた複雑な花序を広げるトウダイグサの類とやや這う草本のニシキソウの類がある。
根茎を割ると出てくる、乳白色の汁に触ると皮膚炎を起こし、食べてしまうと刺激により嘔吐・腹痛・下痢を起こす危険な植物。しかも、まだ有毒成分については全部解明されていない。
日当りのよい草地にごく普通に自生しているので要注意。

「コニシキソウ、ニシキソウ、オオニシキソウ」「ポインセチア」「ハナキリン」については、それぞれ別途記載。
トウワタ ガガイモ科
全草、葉
アスクレピアジン、ビンセトキシン、カロトロピン、ウザリゲニン、コログラウシゲニン、コロトキシゲニン
嘔吐、不整脈、心臓麻痺
観賞用として園芸栽培されている。
「トウ」は本来「中国産の」という意味だが、トウワタの場合は「外来の」という意味で使われている(トウガラシも同様)。
ドクウツギ ドクウツキ科
全株、特に果実、種子
コリアミルチン、ツチン、コリアリン
流涎、嘔吐、腹痛、吐血、瞳孔縮小、痙攣、血圧上昇、硬直、呼吸麻痺、昏睡、大脳中枢麻痺、全身硬直、呼吸困難、死亡
ドクウツギに含まれるコリアミルチンは、即効性の猛毒で中枢神経を興奮させ、痙攣、呼吸困難、全身硬直を起こさせて死亡させ、牛では採食後20〜30分から泡沫を含んだ流涎が見られ、ついで強烈な痙攣、苦悶、騒擾、てんかん様症状を呈す。このような発作を間欠的に繰り返した後、痙攣が持続して死亡する。
果実は熟すと赤くおいしそうに見え、多汁で甘いので、特に子供が間違って食べてしまう事故が多い。また海外では蜂蜜の汚染による中毒も起こっている。
致死量=1mg/体重1Kg(マウス経口)。で24gが人の致死量と非常に毒性が強い。

果実には甘みがあるといい、昔は農村で子供が食べ死亡する事故が多かった。
トクサ トクサ科
全草
ケイ酸塩、サポニン、タンニン
溶血作用、蕁麻疹、多型浸出性紅斑、胃腸炎など消化器官刺激
本州中部から北海道にかけての山間の湿地に自生するが、観賞用などの目的で栽培されることも多い。表皮細胞の細胞壁にケイ酸が蓄積して硬化し、砥石に似て茎でものを研ぐことができることから、砥草の名がある。
ドクゼリ セリ科
全草、地下茎、根
シクトキシン、シクチン
流涎、嘔吐、下痢、腹痛、眩暈、歩行異常、硬直、痙攣、脈拍増加、呼吸麻痺、呼吸困難、意識障害、死亡
北海道から九州の山地や水辺に自生。
名前のとおりセリに酷似しているため誤食事故が多く、誤食すると嘔吐し筋肉が麻痺して死に至る。たった茎を二本食べただけで死亡した例もある。
全草に猛毒であるシクトキシンを含んでいるため、毒性は非常が強く、ヒト致死量:50mg/kg。5g以上の摂取で致死的中毒の可能性がある。成分は皮膚からも吸収される性質を持つので十分な注意が必要。
セリとよく似ているが、葉は精油を含みほのかな香りをもつが食用セリの独特の香りとは異なる。また、セリはヒゲ状の白い根を持つのに対し、ドクゼリはタケノコに似た中空状の地下茎をもつことで区別できる。ただし、生育環境などもセリとよく似ているため、素人の判別は極めて危険。
ドクニンジン セリ科
全草、種子、根
コニイン、メチルコニイン、コニセイン、コンヒドリン、N-プソイドコンヒドリン、ガンマコニセイン
嘔吐、瞬膜の突出、歩様異常、唾液分泌の亢進、脱力感、強直性痙攣、筋肉麻痺、運動麻痺、呼吸麻痺、呼吸困難、意識障害、催奇性、死亡
非常に毒性が強い。
かつては日本に自生していなかったが、しばしば水辺やどぶなど、水はけの悪い土地で発見される。北海道の山野では帰化植物となっており、このためシャクと誤認して採取され、摂取された結果の死亡例も報告されている。
葉はきれいにレース状に分かれており、一様に三角形をしている。とりわけ若葉は、パセリや、山菜のシャクと見間違えやすい。また植物全体が、しばしばフェンネルやワイルドキャロット(菜人参の原種)と取り違えられる。種子はウイキョウ(フェンネルシード)に似ており、肉色をした根は、たいてい枝分かれしておらず、パースニップと取り違えられる。
ドクニンジンは、植物全体が臭気を放っていることが特徴と言われているため、食用植物と区別するには、臭みが手がかりとなりうる。たとえばドクニンジンを潰してやると、葉と根は、腐ったような(あるいはカビ臭い)不快な臭いがするのに対して、フェンネルの葉は、アニスやリコリスのような芳香がする(ただしパースニップも同じくらい臭いといわれるため、どのみち注意は必要である)。
ドクニンジンかそれ以外の安全な植物かの見分けがつかないような場合は、ドクニンジンの毒性の高さを考慮して、廃棄することである。
全草有毒だが、特に種子に猛毒のコニインが含まれ、食べると筋肉が麻痺し呼吸困難を起こす。
トケイソウ(パッシフローラ) トケイソウ科
全草
ハルマラ、パッションフローリン、サポナリン、ビテキシン
多幸感、幻覚、MAO阻害剤
果実として「パッションフルーツ」になるものも含め、種類が豊富である。
MAO(モノアミン酸化酵素=脳内で増えすぎたモノアミンの効力をなくす物質) 阻害剤となるため要注意。
トチノキ、セイヨウトチノキ、アカバナアメリカトチノキ、ベニバナトチノキ、オハイオトチノキ、キバナトチノキ、カリフォルニアトチノキ トチノキ科
樹皮、種子、果実
サポニン、エスクリン、フラクシン
下痢、溶血作用、蕁麻疹、多型浸出性紅斑、胃腸炎、脱水症状
「とち餅」の材料として有名な植物であるが、種子にはサポニンを含んでいるため、生で食べたり、十分なアク抜きをせず摂取すると胃腸障害や下痢をおこす。
トマト ナス科
全草、未熟果、特に花、葉
トマチン(ソラニンの類似物質)
嘔気、嘔吐、下痢、腹痛、胃炎、頭痛、食欲減退、溶血作用
【多食】昏睡、死亡
トマトは長らく独自の属(トマト属)に分類されてきたが、1990年代ごろからの様々な系統解析の結果、最近の分類ではナス属に戻すようになってきている。
世界では、8000種を超える品種があるとされ、日本では農林水産省の品種登録情報ページによれば、120種を超えるトマトが登録されている(2008年5月現在)。
トマトにはアルカロイド配糖体(トマチン)が含まれる。その含量は品種や栽培方法によって異なるが、花 (1100mg/kg) 、葉 (975mg/kg) 、茎 (896mg/kg) 、未熟果実 (465mg/kg) 、熟した青い果実・グリーントマト (48mg/kg) 、完熟果実 (0.4mg/kg) という報告がされている。
ドラセナ(コウフクノキ) リュウゼツラン科
全草、汁液、蜜
(資料なし)
【接触】皮膚炎、かぶれ、腫れ
【誤食】嘔吐、下痢、手足の腫れ、麻痺、死亡
ヒトの場合中毒を起こす観葉植物と言われていたが、無毒の植物であるとの報告がある。ただし、依然として不明な点も多いので注意は必要である。
トリカブト、エゾリカブト、ヤマトリカブト、オクトリカブト、ハナトリカブト、ハコネトリカブト、ホソバトリカブト、ハクサントリカブト、ダイセツトリカブト、ウスバトリカブト、タンナトリカブト、カワチフジ、サンヨウブシ、イブキトリカブト、オオサワトリカブト、レイジンソウなど キンポウゲ科
全草、特に塊根に猛毒、花瓶の中の水にも含まれる
アコニチン、アコニン、メサコニチン、ヒパコニチン、デルフィニン、エザコニチン、アチジン、ガリーイン、ナペイン、ペアチン、ソンゴルリン、イグナビン、ヒポグナビン、コブシン、イサコニチン、ヒバコニチン
口唇や皮膚の灼熱感、流涎、嘔吐、下痢、頭痛、眩暈、知覚過敏、頻尿、粘膜の鬱血から貧血、激しい腹痛、不整脈、四肢麻痺、起立不能、歩行困難、血圧低下、全身痙攣、呼吸困難、呼吸中枢麻痺、臓器不全、心室細動、心停止、急死(経口摂取後数十分で死亡)
極めて猛毒。
日本には約30種自生しており、 花の色は紫色の他、白、黄色、ピンク色など。多くは多年草で、沢筋などの比較的湿気の多い場所を好む。
「ゲンノショウコ」や「セリ」「ニリンソウ」「ヨモギ」などとよく似ているので、誤食による事故が多発。採集時期および地域によって毒の強さが異なるが、人では1.5〜6mgが経口致死量(アコニチン/新鮮なトリカブト根:0.2g〜1g相当)
即効性があり、粘膜だけでなく皮膚からも吸収され、経口から摂取後数分で死亡する即効性がある。トリカブトによる死因は、心室細動ないし心停止である。
下痢は普通見られない。特異的療法も解毒剤がない。
ドングリ ブナ科
タンニン
【大量摂取】頭痛、便秘、重症では血性下痢、頻脈、肝・腎障害
シイ類のドングリはタンニン含有量が低くアク抜きせずに火であぶるだけで食せる。
写真 名称(別名) 科名
有毒部位
成分
症状
備考
テイカカズラ、ハツユキカズラ、フイリテイカカズラ、タイワンテイカカズラ、ケテイカカズラ、リュウキュウテイカカズラ、トウテイカカズラ キョウチクトウ科
茎、葉、汁液
トラチェロシド、トラヘロサイド
【接触】皮膚炎、かぶれ
【誤食】呼吸麻痺、心臓麻痺
汁液に触れるとかぶれる。
本州〜四国・九州地方の温暖な場所に分布する。九州南部以南、琉球列島にはよく似たオキナワテイカカズラ(リュウキュウテイカカズラ)がある。
ディフェンバキア(シロガスリソウ)、シンゴニウム サトイモ科
茎、特に汁液
蓚酸カルシウム(不溶性)
皮膚のかぶれ、結膜炎、口腔内の灼熱感や炎症、下痢、嘔吐、胃腸障害
ディフェンバキアに含まれる不溶性の蓚酸カルシウムは山芋が皮膚に付着した場合の痒みや痛みの原因と同様で、針状の結晶がチクチクと傷つけるので、例えば誤食したに無理やり吐かせてしまうと喉に炎症を起こしてしまい、かえって逆効果となる。
同属内に多数近縁種があるがすべて有毒で、サトイモ科の中でも毒性が強い。
観葉植物としてメジャーな植物なので、誤食には要注意。
デージー(ヒナギク、トキシラズ、チョウメイギク) キク科
全草、汁液
ミニテルペンラクトン
【接触】皮膚炎、掻痒、皮膚発赤
【誤食】嘔吐
原産地はヨーロッパで、原種は芝生の雑草扱いされている。日本には明治時代初期に渡来した。
テッポウウリ ウリ科
未熟果
ククルビタシンE
腹痛、下痢、嘔吐
長さ7〜8cmくらいのラグビーボール状の実をつける。実が熟してくると中に水分が溜まり、その圧力で種子を噴射させる。
デリス マメ科
ロテノン
嘔吐、痙攣ほか、魚毒や殺虫
魚毒性を持つため水質汚濁性農薬に指定されており不法投棄による魚の大量死なども報告されている。繁殖力が旺盛で、絡みついた木を覆いつくして枯死させることもある。
テンナンショウ属
ウラシマソウ、コウライテンナンショウ、スルガテンナンショウ、ヒトツバテンナンショウ、ヒロハテンナンショウ、マムシグサ、ホソバテンナンショウ、マイヅルテンナンショウ、ミミガタテンナンショウ、ムサシアブミ、ユキモチソウほか
サトイモ科
全草
サポニン、蓚酸カルシウム(不溶性)
【摂食】口腔内の灼熱感、炎症、嘔吐、下痢、腹痛、消化器官刺激、溶血作用、蕁麻疹、多型浸出性紅斑、重症の場合死亡
【接触】皮膚炎、かぶれ
雌雄異株の多年草で、山地の薄暗い湿ったところに多く見られ、また北海道から沖縄まで分布し、その種類も多い。観賞用としても栽培される。
属物の形などに変化が多く、専門家でない限り近縁種との区別は困難。
球茎の細胞には蓚酸カルシウムの針状結晶などをもち有毒で、そのまま食べると口の中が痛くなって腫れあがる。
春に咲く花にはサトイモ科の特徴である肉穂花序と仏炎苞を持つが、仏炎苞の形状が特徴的で様々なものがあり、森の木陰に咲く紫色の仏炎苞は不気味な印象を与えるものもある。秋に仏炎苞は枯れて朱色や赤の熟した果実が目立つようになる。果実はトウモロコシのように軸の周りに集合してつく液果で赤く、種子を0〜数個ずつ持つ。
「ムサシアブミ」「ユキモチソウ」でもそれぞれ別途記載。
赤色表記=猛毒。ほんのわずか摂取するだけで、重篤もしくは死亡してしまうもの。